ドールメイクには正解がない。
他人の美しいドールメイクを見ると、自分のメイクが稚拙に思えて自信がなくなる。
「もっと睫毛をリアルに描きこんだ方がいいのではないだろうか?」
「シェーディングをもっと強めにした方がいいのではないのだろうか?」
「立体感のあるグロッシーなリップメイクがしたい」
そう思って試行錯誤しているうちに、どんどんメイクが濃くなっていく。
また、新しいメイクのテクニックを覚えると必ずそのテクニックを使いたくなるものだ。
ドールの顔のあちこちで、手の込んだテクニックを使ったメイクを施してしまう。
そしてそのうち、市販のドールによく似たメイクのドールが出来上がる。
その時「ドールメイクが上手くなった」と実感できて誇らしいかもしれない。
確かに研究と努力の成果であるから、その点は自信を持っていいだろう。
しかし残念なのは、自分のオリジナルドールとしての個性を放棄しつつあるということだ。
「自分はどのようなドールを作りたいのか !?」
「表現したいものは一体何なのか !?」
時々そういった冷静な視点を持つことも必要だろう。
自戒を込めて記しておく。